今月の新刊紹介





『さがしてあそぼう 夏ものがたり』スザンネ・ベルナー・作 2520円 ひくまの出版)

この絵本は文字無し絵本です。「ものがたりさし絵本」とサブタイトルが付いているように、読者であるあなたがものがたりを絵にしたがって作ることが出来ます。発見もあります。絵本は冬から始まり春・夏・秋と4シーズンの4冊あり、各2520
円です。紙も合紙で34センチ×26センチと大型です。各巻とも同じページには同じ場所の絵が描かれています。描かれて人たちは同じである場合もあります。この絵本のもう一つの特徴は建物の内部が(人々の暮らしの様子)が解るように描かれていることです。例えば、3階に住んでいるのはおんんあの事そのお父さんの二人暮らしで、
どうやらお母さんがいないようだとか想像する事もできます。最初の冬の巻では幼稚園の建設予定地が春夏と季節が進み秋野間ではその落成式が描かれている何度との締める個所が多い絵本でもあります。一人の登場人物を追っていくことで、楽しい貴女の物語ができます。
『たからもの』(ユリ・シュルヴィッツ・作 安藤紀子・訳 1260円 偕成社)

むかし男は都の宮殿の橋の下に宝物が埋まっている夢を何度も見た。そこで野越え山越えして都へ到着した。ところが宝物を葉見つからず、衛兵の隊長が男に行った「オレの見た夢はお前の家の代位路の下に宝物が埋まっている夢だ」と。御十個はそこで、野越え山越えして家にもどって、暖炉の下をほってみると・・・。「ちかくにあるものをみつけるにはとうくまでたびをしなければならないこともあろ」シュルヴィッツの絵本の世界には哲学がある。

『ブナの森は宝の山』(平野伸明・文 野沢耕治・写真 2520円 福音館書店)

この本は文と写真でブナの森の一年を綴っています。ブナの森には様々な生き物が共生しています。ブナの森を中心に考えた場合そこで繰り広げられて生命の営みがどんなに素晴らしいかをこの本は伝えてくれます。ブナ林は多くの水を蓄え、それを少しづつ沢となって下流へ流します。その流れには多くの水生昆虫が住み、イワナなどはそれを餌にして生きています。しかしそその素晴らしいブナの森を各地で破壊し続けたのがわたしたち人間だという事を忘れてはいけません。








『バナーテイル ヒッコリーの森を育てるリス語』

『グリズリー・ジャック シェラ・ネバダを支配したクマの王』
(アーネスト・T・シートン・作・絵 今泉吉晴・訳 各945円 福音館書店)

動物学者の今泉吉晴さん訳のシートン動物記8・9巻が出た。今泉さん訳のシートン動物記は、わたしたち読者がこれまでいだいていたシーンのイメージを大きく変えてくれる。それは訳者の今泉さんが単にシートン動物記を日本語に置き換えるという姿勢でこれを翻訳したのではけっしてないからである。動物学者として真摯な態度で、様々な角度からシートンの周辺の世界に踏み込んで、シートンが生きた時代の文献を
可能な限り収集し、これらを研究し、読みこなした。そのうえで、評伝シートン(『子どもに愛されたナチュラリスト シートン』 1890円 福音館書店)で彼のナチュラリストとしての人となりをあきらかにし、その生き方に共感して生まれた
のがこの新訳のシートン動物記なのである。
 といっても、よくある学者の難しい表現の文などではなく、わかりやすく豊かな文体でそれは綴られている。特に巻末にある注の説明は、単なる言葉の説明でなく、それは正確な知識に裏付けされた説明である。ぼくはそこから、生き物に対するちょっとした知識を得ることができたし、、シートンの生きた時代背景なども想像でき、こ
のことが、この本を読む楽しみを増してくれたである。
 さて、今回の8巻はハイイロリスのバナーテイルが、祖先から受け継いだ危険に対する本能と、自らの体験を積み上げた智恵を活かして家族と共に森で生きていく物語。
 バナーテイルがきのこ中毒になり、その苦い経験がどのようにして子どもたちへ受け継がれるのかを描いているところとか、ヒッコリーのはそのハイイロリスの助けを借りて受け継がれて行くことなど、自然の循環をえがいた場面は興味深い。
 9巻のグリズリー・ジャックがクマとして誇り高く生きる姿には大きな感動を覚え
る。

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